インクルーシブな学校

いじめを原因とする自殺があとを絶たない。これは、学校という特殊な組織の体質を変えない限り永久に起こり得ると30年以上学校に勤めてきての実感である。教師という職業の特殊性も関係している。例えば、学校に行きたくないという子供がいた時に、ほとんどの教師はその子供の個別の問題と捉える。あるいは、保護者を含めた家庭の問題と捉える。とにかく、いろんな問題が起きた時に、教師自身が改める考えを持つ、学校が総力を挙げて改善に取り組むというリスクマネジメントとしては当たり前のことができない。いつもその場シノギで収束すると楽天的に考える。子供のツラさやしんどさを一刻も早くナントカしたいと真正面から向き合う教師は残念ながらごくわずかである。こんなヒドイ学校の体質を変えるためにはインクルーシブな方向性を持つしかない。ぜひ、まともな学校を少しづつ広げていきたい。