インクルーシブな学校

教師になつて30年以上になるが、最近の子供達を見て感じるのは、少しづつ幼くなっていることである。20年前の子供達と比べると、3、4歳幼いように感じる。今の小学一年生は、昔の4歳児くらいに見える。これは、子供のせいではない。明らかに子供を取り巻く状況の影響である。核家族化が嘆かれて久しくなり、地域のコミュニティも希薄化することで、生まれてから接する大人は両親だけ、又はシングルマザーなどで片親だけという子供が増えている。あるいは、共働き夫婦で多忙のため、保育所などに任せきりになつて、家庭での育みが乏しいことも見えてくる。そんな状況で育った子供達が小学校の就学を迎える時に、ちょっと気になるということだけで検査を受け、障害があると判定されている現状があるのではないか。検査自体も今の子供達の状況に適応できているのか、甚だ疑問である。